shoushouteiのブログ

落語を語ってます!

落語雑感!サイコロ賭博の落語

  サイコロは、「一天、地六、東五、西二、南三、北四」 向かい合わせを足すと、七つになります。サイコロは、 お釈迦様が昔、人集めのためにこしらえたもので、 その証拠に賭博をやるところを「堂」と申しまして、 賭博をやることを「ご開帳」、無一文になることを「 お釈迦になる」と申します。という「看板のピン」 の一節がありましたが、仏教のお坊様の話では、 賭博はいけないという教えがあるくらいだから、 さすがにお釈迦様が元祖ということはないと言っておられましたが 、それより江戸時代に寺や神社で違法賭博をやり、 そのあがりの一部を寄進したので「寺銭」 ということばができたのではないかという説があるようです。 これは、賭博を取り締まった「町奉行所」が手出しができない「 寺社奉行」管轄の寺などが、 抜け道として利用されていたことが原因だったようです。「賭博」を扱った落語も数ありますが、「狸賽」「看板のピン」「 へっつい幽霊」「今戸の狐」、勿論、現代の世の中では、 刑法犯となり、単純賭博罪で50万円の罰金又は科料( 刑法185条)常習犯であれば3年以下の懲役( 刑法186条1項)に処せられることとなりますが、 江戸時代であっても、決して合法だったわけではなく、寛政年間の「御仕置類例集」「問答集」その他の記録史料に多くの処罰記録が残されているということです。また、当時の賭博の実情は江戸町奉行所与力の調査報告「博奕仕方風聞書」というのが残っているようです。そこには、「丁半」「投丁半」「大目小目」「ちょぼ一」と出ているようです。

   「博奕」と「軽き賭の諸勝負」の区別を廃して賭博行為を一律に厳罰に処した松平定信の新政策で現場の与力、同心は、大変だったようです。そこで博徒上がりの岡っ引きが登場することとなったとのこと。

博奕仕方風聞書

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