shoushouteiのブログ

落語を語ってます!

落語雑感!!木津の勘助

浪花侠客伝のうち、木津の勘助は、講釈や浪曲ネタで、YouTubeでは、笑福亭鶴光師匠やお弟子の里光師匠が、落語としてあげている。


この噺に出て来る豪商「淀屋」は、実在で材木問屋だけでなく、魚の干物を扱う雑喉場(ざこば)市を設立したり、また

 

米価の安定のため米市を設立したり、大坂三大市場と呼ばれた青物市、雑喉場市、米市を一手に握っていたとの事。淀屋橋は、お嬢さんのお稽古事のために掛けたのではなく本当は、米市の利便性からだそうです。

また、木津の勘助さんは、噺の中では、頭のいいお百姓さんになってますが、本当は、中村勘助と言って1586年に相模の国(神奈川県)足柄山で生まれ、豊臣秀吉に仕え堤防工事や新田開発に尽くした人物との事。この噺の舞台であります徳川時代初期には、木津川の工事や大阪の発展、大飢饉の時に大阪城の備蓄米放出を願い出て聞き入れられずお蔵破りをして流罪になるなど立派な人物だったので、このような逸話が残ったのではないかな。

 最後に帛紗を忘れた鉄眼寺ですが、黄檗宗慈雲山瑞龍寺というのが、本当で鉄眼和尚の寺という事で一般には、鉄眼寺と呼ばれているそうです。

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