shoushouteiのブログ

落語を語ってます!

2023-01-01から1年間の記事一覧

落語雑感!紀州

御三家とは、 落語「紀州」には、「御三家から直るという事が決まっておりまして」という件と橋、舟木、西郷という死語の擽りもありますが、本当にそうなのでしょうか? 征夷大将軍は、右大臣、源氏長者という位を天皇陛下から与えられた。 これになるために…

落語雑感!!木津の勘助

浪花侠客伝のうち、木津の勘助は、講釈や浪曲ネタで、YouTubeでは、笑福亭鶴光師匠やお弟子の里光師匠が、落語としてあげている。 この噺に出て来る豪商「淀屋」は、実在で材木問屋だけでなく、魚の干物を扱う雑喉場(ざこば)市を設立したり、また 米価の安…

上方名残!大国さん恵比寿さん

桂 米朝師の「げんげしゃ茶屋」という古い噺では、大店の主が、世話をしているミナミの芸者国鶴が「げんげしゃ」つまり験をかつぐのを揶揄ってわざと縁起の悪いことをいう展開。国鶴が初詣に連れて行って欲しいとのやりとりで木津の大国さんと恵比寿さんが出…

江戸名残!芝西久保八幡

神谷町駅から5分ぐらいに霊友会の巨大な建物の隣りの小高い丘の上にありました。江戸時代よりは狭くはなっているんでしょうが、そこそこ広い境内で八幡様の他に稲荷社と柿本人麿を祀った人麿社がありました。 ここで阿武松も相撲を取ったと思うと考え深い。

落語雑感!「阿武松」④勧進相撲

「文化12年12月、麹町10丁目の法恩寺の相撲で初めて番付に載り、序の口裾から4枚目、小緑常吉、翌13年2月芝西久保八幡の番付では、序二段裾から24枚目、100日余りの間に番付を60数枚飛び超えた古今に稀な大出世」 相撲興行の時には、入り口に立札や番付に「…

落語雑感!「阿武松」③板橋宿の立花屋

江戸から一番近い宿というと江戸四宿となります。品川に新宿(内藤新宿)、板橋に千住というのが、江戸四宿。 板橋宿は日本橋からはじまる中山道最初の宿です。平尾宿(ひらおじゅく)・仲宿(なかじゅく)・上宿(かみじゅく)に分かれ、2キロメートル弱に旅籠屋や…

落語雑感!「阿武松」②根津の七軒町

根津の七軒町に住む錣山喜平治に二度目の弟子入りする展開。この七軒町は、千代田線「根津駅」から東大方面にいく忍小通りの辺り、台東区池之端二丁目。 この当時の錣山喜平治は、本名大橋清五郎という4代目の錣山喜平治で石碑では、6代目となっています。こ…

落語雑感!「阿武松」①京橋の観世新道

落語「阿武松」には、気になる地名が出て来ます。「黄金餅」の言い立てほどではありませんが、これを解明していくシリーズでお送りします。まず、「京橋の観世新道に武隈文右衛門という幕の中軸〜」から始まりますが、嘉永6年近吾堂版の切絵図に「新両替町2…

特別篇「上方名残!」坐摩神社

いつもは、東京の街の江戸名残を載せていますが、大阪出張の空き時間を使って、特別篇「上方名残」をお届けします。場所は、大阪市内の本町(ほんまち)地元の人は、(ざまさん)と呼ぶ、坐摩神社(いかすりじんじゃ、ざまじんじゃ)は、大阪市中央区久太郎町4丁…

落語雑感!手水回しー貝野村

落語には、「対比の笑い」というジャンルがあるように思います。男と女、侍と町人、その中に田舎の人と都会の人も重要な対比。 方言を揶揄するのは、現代では微妙なところもありますが、手水回しは、逆に町の言葉が分からない。落語「勘定板」は、田舎の言葉…

落語雑感!与太郎さんと松公

江戸落語では、八っつあんに熊さん、横丁のご隠居さん、人のいいので甚兵衛さん、馬鹿で与太郎とか申しますが、上方の方では、抜けているのが、喜六。めはしのきくのが、清八とか、言います。やはり、ボケとツッコミの世界でしょうか。甚兵衛さんは、上方で…

落語雑感!錦の袈裟

落語「錦の袈裟」は、与太郎さんが、お寺の和尚さんに錦の袈裟を借りて、褌(ふんどし)にする不埒な噺。 袈裟は、古代インドで出家した僧が使用していた三衣の発展したものだそうです。三衣とは、重衣(大衣)上着衣(上衣)中着宿衣(中衣)三種類の袈裟。大衣は正…