shoushouteiのブログ

落語を語ってます!

落語雑感!与太郎さんと松公

江戸落語では、八っつあんに熊さん、横丁のご隠居さん、人のいいので甚兵衛さん、馬鹿で与太郎とか申しますが、上方の方では、抜けているのが、喜六。めはしのきくのが、清八とか、言います。やはり、ボケとツッコミの世界でしょうか。甚兵衛さんは、上方では、横町に住んでいて、なんでも知っていて、ご隠居さんのような存在です。鶴がどうして鶴になったか、やかんはどうしてやかんになったか、皆知ってる便利な人。

夏目漱石の知り合い3代目小さんや3代目桂三木助が上方から多くの噺を東京に移したと伝わっていますが、それらは、与太郎だったそうです。研究家の一説では、長男でどうしようもないのを不要太郎、無用太郎が訛って与太郎となったという話もあるようですが、どうでしょうか?松公は、3代目小さんが、後の4代目小さんの本名、大野菊松をからかって馬鹿を松公とよんだという逸話があるようですが、真実はどうか?

松公は、柳派の「ろくろっ首」「金明竹」などで使われていますが、最近では、与太郎=馬鹿が、差別になるというのを気にして、柳派でなくとも松公でやるという若い噺家さんもいるようです。

難しい世の中です。