shoushouteiのブログ

落語を語ってます!

落語雑感!たち切れ線香

たち切れ線香という噺は、なんか切なくて好きな噺です。先代の文枝師匠や米朝師匠がやられますが、東京では、さん喬師匠のが、品があっていい。芸者さんの花代を線香で測るということは、芸者遊びに縁のないサラリーマンには、ロマンを感じます。 線香は、ど…

落語雑感!義太夫

落語には、義太夫が出てくる噺があります。「寝床」は、元々、安永4年(1775年)「和漢咄会」の一遍「日待」。上方では、「寝床浄瑠璃』明治中期に東京へ移入されたとのこと。8代目桂文楽、5代目古今亭志ん生、3代目古今亭志ん朝が印象的。最近では、昇太師…

落語雑感!タラもどき

酒の噺のマクラでは、「酒飲みは、奴豆腐にさも似たり、初め四角で、後はグズグズ」や 「酒は、愁いを払う玉箒」といいますが、玉箒(たまはばき)とは、正月の初子(はつね)の日の、玉を飾った儀礼用のほうき。また、初子の日に蚕室を掃除するところから、箒の…

落語雑感!珊瑚の五分玉

珊瑚の五分玉(さんごのごぶだま)は、三代目桂三木助師の秋刀魚火事という落語の中や先代金馬師の小言念仏のマクラで聴いたフレーズ。 秋刀魚火事では、地主のしわいやの番頭が、店のお嬢さんが草むらで珊瑚の五分玉を落としたので、探した者に褒美をやると…

落語雑感!土手の道哲

「闇の夜は、吉原ばかり月夜かな」見返り柳を後にして、土手の道哲、待乳山〜〜〜落語「文七元結」や「二階ぞめき」の一節。 「土手の道哲」とは、山谷堀から吉原へ行く途中の西方寺の土手がこれです。西方寺の開山は一説には念誉上人又は正覚上人、他の説に…

落語雑感!へっつい(竃)の噺

落語には、「へっつい」という現代人には馴染みのない道具が出てきます。火が使われるようになり、縄文人は、最初石を焼いて、その上で食物をただ押し当ててたものを先の尖った土器の回りで火を燃して煮炊きをするようになり、その後割木の上でやりやすいよ…

落語雑感!擬宝珠

落語には、不思議な噺(擬宝珠)があります。初代三遊亭園遊(実は、3代目)師の作だそうです。 擬宝珠(ぎぼし)は、橋や神社、寺院の階段、手すり、欄干の柱の上に設けられている飾り。ネギの花に似ていることから「葱台(そうだい)」とも呼ばれるそうです。 …

落語雑感!西行

落語には、西行という歌人の哀れなラブストーリーがある。北面の武士、佐藤兵衛尉憲清が絶世の美女 染殿の内侍に恋わずらい。「蝶(=丁)なれば二つか四つも舞うべきに三羽舞うとはこれは半なり」と詠まれたのに対し、憲清が「一羽にて千鳥といへる名もあれ…

落語雑感!千両みかんー蜜柑色々

落語「千両みかん」は、1個千両、1房百両で買って若旦那の病気を治すという噺ですが、江戸時代みかんは、旬の時期(秋から冬)いくらぐらいしたんでしょうか。 貞享2年(1685年)に紀伊国屋文左衛門が大儲けしたという話がありますが、当時、江戸では鍛冶…

落語雑感!銭の噺

江戸時代には、金、銀、銭の三種類が流通していたとのこと。俗に金は江戸、銀は上方、庶民は銭ということだが、これを交換するのが、所謂「両替商」というわけ。 銭は、一文銭、四文銭、百文銭、そのうち四文銭は、裏に波が書いてあったので、俗に波銭という…

落語雑感!火焔太鼓の嘘

火焔太鼓では、五十両、百両と包み金を出すところがあるが、包み金は、本当は二十五両(切り餅という) が一つとなっているので、落語の嘘と言うことになる。 また、火焔太鼓は、雅楽で使用する大変大きなものなので、志ん生の演習は、嘘と言うことになるが、…

落語雑感!青菜ー柳陰

元は、上方落語でしょうが、夏に良くやる落語に青菜というのがありますが、旦那が植木屋さんにすすめるのが、柳陰というもの。 『守貞漫稿』によると、みりんと焼酎をほぼ半々に混ぜたものを上方では「柳蔭(やなぎかげ)」、江戸では「本直し」と呼び、冷用…

落語雑感!「花筏」

落語「花筏」は、病気の関取の代わりに提灯屋が銚子に行き騒動がおきるという噺ですが、関取の四股名が花筏。綺麗な響きですが、花筏とは、散った桜の花びらが水面に浮き、それらが連なって流れていく様子のことです。その花びらの動く様子を筏(いかだ)に見…

落語雑感!「根岸の里の侘住い」

根岸と言えば、今は三平堂かも知れませが、八代目入船亭扇橋師匠が詠んだ「梅が香や根岸の里の侘住居」と言うのが、落語「茶の湯」の頃の閑静な舞台でしょう。また、根岸、お行の松と言えば、因果塚の由来ですが、「お行の松」とは、根岸・時雨が岡(現・台東…

江戸名残(元犬〜蔵前神社)

落語の元犬で「きれいな白い犬は人間に近いっていうから。シロよ。お前も来世は人に生まれ変われるよ」シロが人間に。でも犬の習性が抜けず、奉公先で珍騒動。落語の「元犬」。蔵前の八幡様は現在の蔵前神社。 鳥居をくぐった右手に、「元犬」の銅像がある。

江戸名残(吉原大門の見返り柳)

「長兵衛は五十両の金をしっかりと、吉原を後にした。大門をそこそこに、見返り柳を後ろに見て、土手の道哲を右に見る。待乳山から聖天町、山の宿から花川戸……」 今の吉原大門の見返り柳は、別の場所だそうです。

江戸名残(久さんの千両富!)

日本橋に落語の「富久」に出てくる椙森のお稲荷さんがある。藤原秀郷が平将門の乱鎮定のため戦勝祈願し、戦後白銀の狐像を奉納したとされる。文正元年(1466年)には太田道灌が雨乞いに霊験があったとして山城国稲荷山五社大神を勧請して祀ったと書いてあっ…

江戸名残(芝浜)

田町駅側、本芝公園は、言わずと知れた「落語、芝浜」の舞台、江戸時代に雑魚場があった場所、日本橋は大きな魚の魚河岸、今なら豊洲といったところ。芝浜は、庶民の市場。 その前に、御穂鹿島神社があり、そこには、寄席文字の家元、橘 右近師の「芝浜囃子…

江戸名残(問答河岸)

北品川には、問答河岸という碑がある。三代将軍徳川家光が東海寺に訪れた際、沢庵和尚が禅問答をした。(『徳川実記』)家光「海近くして東(遠)海寺とはこれ如何に」 沢庵和尚は「大軍を率いても将(小)軍と言うが如し」と答えたと伝わります。

落語雑感!花見の仇討ち

「花見の仇討ち」では、飛鳥山までの地噺で「本郷もかねやすまでは江戸のうち」 と言う川柳があります。由来は、現在の本郷3丁目の交差点角に、兼康祐悦という歯科医が乳香散という歯磨き粉を売り出し、これが大いに売れて店が繁盛し、歯磨き粉の「かねやす」…

落語雑感!五貫裁き

落語雑感! 今日は、五貫裁きの嘘について、噺の中では、潰れた事になっていた徳力屋さん。実は、明治期に貴金属で店が大きくなり、今でもJRの上野の少し先にビルを構えています。 青砥藤綱は、鎌倉時代の名奉行で現在の青砥という地名は、屋敷があったとい…

落語雑感!珍品ふたなり

珍品落語ふたなり 落語雑感! 微妙な題名です。その中で「おかんこばばあ」というのがで出てきます。元巫女で金貸し。100文貸すとカラスが鳴いて明日になると101文になるので烏金。10日たつと1割の利子になるので、トイチとも言うそうです。盲人には、高利の…

落語雑感!トイレ

落語雑感!豊竹屋 雪隠(トイレ)の語源 雪竇禅師(セツチヨウゼンジ)が浙江の雪竇山霊隠寺でトイレの掃除を司った故事からせっちんと言うそうですが、「開帳の雪隠」なの落語では、厠、御不浄、お下屋敷、雪隠、便所色々で御座います。勘定板もあります。臭い噺で…

落語雑感!酒の落語

落語雑感!酒の落語 禁酒番屋、夢の酒、親子酒、--つきませんが、江戸時代の酒は、どんなだったか?酒米は10%ぐらいの磨き率で糖分が多いので甘かった。アルコール度数17を水で割って5ぐらいビールぐらいで飲んでたそうです。酒税が量だったので、売る直前で…

落語雑感!煤竹羅紗

落語雑感!柳田格之進の煤竹羅紗の長合羽 煤竹色(最近流行りのボケた灰色)羅紗はセルビアのサラが産地の毛織物、習字の下敷、ビリヤードの台や麻雀台に張ってあるようなもの。南蛮渡来で江戸時代は、高かったでしょう。立派な侍を印象づける効果あり。

落語雑感!符丁

落語雑感!1からの符丁 平、びき、山子、佐々木、片甲、真田、田沼、八幡、きわ 真田の六文銭や、田沼の七曜星など、紋所、家紋からとった符丁のようです。 十は、つばなれ。こしょうは、トラブル 面白いですぬ。

落語雑感!ぞろっぺー

落語雑感! 圓生師の落語には、良く「ぞろっぺー」という江戸弁がでてくる。だらしがない、いい加減。という意味だそうですが、宵越しの銭を持たない、江戸っ子気質が眼に浮かぶようです。現代では、中々そうはいきませんが、

落語雑感!甚助じみる

落語雑感!甚助じみる 廓噺に良く出てくるが、浮世草子に出てくる「腎張り」という好色なという形容詞を擬人化した情欲が強い人、ということで「甚助」というそうです。落語は人生勉強になります。だから好きです!